マインドマッスルコネクションと本気の出し方について-その2(089)
- K

- 2021年2月19日
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前回の続き。
で、どのように本気の出し方と似ているのかというと、
例えば、子どもが水泳で試合に出るようになってきた頃。
多少泳ぎがうまくなってきたら、フォームが重要になってくるが、
まだ幼くてフォームに皆そんなに差がない時点では、
ばしゃばしゃと水をかいているだけなので、ぶっちゃけ腕の回転数の多い子が速い。
のんびりと腕を回している我が子に、
「もうちょっと本気出して腕回してみたら?」
というと、
「あれが一番本気だ」
という。
見るからにゆったりとした腕の回しで限界なのだ。
こっちからすると、そんなわけないだろう、と思う。
本気というのはもっとブンブン回せるはずだと。
これは前回のマインドマッスルコネクションと同じことだが、
神経系が未発達ゆえ、力を100%出し切るということが出来ないわけだ。
力はまだまだあるんだけれど、それをうまく腕に伝えられない。
このケースは実は運動だけではなく、勉強や趣味・遊びといった分野でも同じことが起きる。
と思っている。
20代の頃になにかの本で読んで、あーなるほど、と納得したものだ。
例えば、勉強でも習い事でも、遊びでもなんでもいいが、
小さい頃に夢中になって毎日やってきたこと、努力して毎日継続したこと、
そういうことで一度なんらかの結果を出す。
その経験をしている子は、中学高校になっても、もちろんおとなになっても、
本気の出し方を知っているわけで。
あのときの頑張りが、あのときの継続が、どのような結果をもたらすのか知っているので、
別の分野のことでも、結果を求めるならどの程度の頑張りが必要なのか、比較でわかる。
これが筋肉で言うところの神経系の発達と近い。
逆に、一度も本気を出したことがない子は、
本気の出し方がわからないそうだ。
なにかに夢中になった経験がない、努力して継続したことがない、
それによる結果を出したことがない、
その場合、おとなになっても、何をどれほど頑張ればいいのかの基準がわからない。
力を100%出し切るということが出来ないわけだ。
力はまだまだあるんだけれど、それをうまく使えない。
もちろん、逆に本気の基準を知らないがゆえに、
自分で壁をつくならいので、おとなになってから恐ろしいほどの本気を出してしまうパターンもあるが、
それはやはり稀らしい。
頑張ったことがない、という基準が出来てしまっているので、容易にはそれを崩せない。
よって、親は子供の夢中を邪魔することがあってはならないし、
子供と一緒に努力してなにか達成する、ということも良い経験になる、と。
蛇口をおもっきりひねると水がドバーッと出ることを経験させてあげたい。
そういう「本気の出し方」を、
息子が早いうちに知ってくれればいいな、と思う。
遊びでもなんでもいいので。
そして繰り返し経験したある時、ふと気づいてほしい。
「世の中、本気出している人は意外と少ない」
そしてそれを自信にしてほしい。
「本気出したら出来る」
という口癖によって。

