寝なくていいかもしれない(068)
- K

- 2020年6月13日
- 読了時間: 2分
大学生の頃から、寝なくてもいいように人間は進化を遂げるはずだと、
期待してもう20年近く経ってしまった。
その20年間のときの中で、6年間分くらいは寝ていたはずで、
寝ずにいたら6年間分遊べたと思うと実に悔しい。

そんな悔しさをついに感じなくてもいいかもしれないニュースを読んでしまった。
ハーバード大学の偉い人が言うには、
「不眠状態によって生成される腸内の活性酸素種が死の原因」とのこと。
抗酸化化合物を投与し続けて、腸内の活性酸素種を中和すれば、
不眠による死は回避できるという結果が出た。
まだ虫の段階ではあるけども。
昔から「寝ることが幸せだ」という意見は微塵も理解できないまま、今に至っている。
睡眠不足で徹夜明けで眠たくて眠たくて、
そういうときに落ちる瞬間が何となく気持ちいいのは理解できる。
でも、寝ずに済むのなら絶対そのほうが楽しいし幸せなはずだ。
その気持ちがMAXになったのは、
少しだけ経験した社会人生活が始まったときのこと。
まず、帰宅が遅い。
で、食事や片付けなんかをしていると、もう就寝時間が迫ってくる。
そして、出社が早い。
朝起きてから会社に行くまでに自由な時間など見つからない。
23時帰宅、6時には出社準備、この生活の中で、自分自身の時間をどうやってみつけるのか。
もう寝ないしかない。
しかし現実には人間は実に不便なもので、
寝ないと翌日の仕事中意識が途切れる。
ランチ後の糖質が身体に回った瞬間など、意識を保てるわけがない。
基本的に夜1食しか食べない生活をしていたのも、日中の意識を保つためにやっていたに過ぎない。
早くどこかの偉い人が寝なくても生きていける何かを発見してほしい、と、
真剣に他力本願だった。
寝ずに済むなら6-7時間は自分の好きなことが出来る。
逆に仕事以外は家で寝るだけなのであれば、何のためにお金を稼いでいるのか理解できない。
今死んでいるのも同じじゃないか、というあぶない思想にまで発展していた。
その後すぐ会社勤めを辞めてしまい、
自由を手に入れてからも、出来ることなら寝ないまま生きたいという気持ちが消えることはなかった。
寝ないことで浮いた時間を、仕事や遊びに使うことができれば、
単純にその分幸福レベルは上がっていくはずだ。
ずっとそういうことを思ってきたけど、
ついに寝なくても死なない、という部分は叶いそうな所まで来ている。
あとは、
寝なくても眠たくならない、という部分をなんとか叶えてください、偉い人。


