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ようやく少し自由が戻る(069)

  • 執筆者の写真: K
    K
  • 2020年6月16日
  • 読了時間: 4分

”自由”を最優先として生きてきた、といっても過言ではない。


占星術などで自分を表すキーワードで ”風” がよく出てくるのも、

そういうことだろうと勝手に解釈してきた。


自由に行きたいところへ行き、

やりたいことをやる。


自転車に乗れるようになって初めて隣町へ行ったときの感動は、

初めて飛行機に乗って別の国へ行ったときの感動に引けを取らない。


自由に、風のように、行きたいときに行きたいところへ行き、

やりたいときにやりたいことをやる。

自分の子供を持つまでの人生など、これのためだけに生きていたように思う。





1年も経たず会社を辞め、

ドロップアウトした頃に読んだリクルート創業者江副さんの「かもめが翔んだ日」に、


『創業時には旺盛な起業家精神はなかった。

 サラリーマンにならず、自由とお金の両方を手にしたいと思っていたに過ぎない。』


という一文があって、

ものすごく救われた気がしたものだ。


自由な時間がないが残業代でかなりいい給料をもらい、無駄にお金が溜まっていく生活。

お金を使いたいと思うが使う時間はない。

自由な時間を作ろうと働くのを止めると今度はお金がない。


若すぎたこともあり、人生が時間とお金を天秤にかけているだけのように感じてしまい、

大した起業家精神など全くないままドロップアウトした。

そんな自分に、考えが甘すぎるんはないかと少なくない不安を感じていたのは事実だった。

たくさんの偉い人の自伝を読むたびに志の大切さを説かれているように感じて萎縮していた。


そんなときの、この江副さんの一文に、

「あぁ、それでもいいのか」

と、すーーーっと力が抜けて楽になったことを今でも明確に覚えている。


まさに、

自由な時間とお金の両方を手にしたいがために、自営業を選び、

実に20年近く、自営業というものをやっている。




そんなわけで、

”自由”という言葉は自分の中では特別な意味を持っている。


その自由を不意に奪っていったのは、まさかのウイルス騒動。


自分でコントロール不可能。

いきなり翼をもがれたように、飛べなくなり、

いきなり鎖につながれたように、外にさえも出れなくなった。




シンガポールがサーキットブレーカーに入って約2ヶ月半。

ようやく段階解除フェーズ2が、今週末6月19日からやってくる。

やっと自由が少し戻ってくる。




強制ではない期間も外出を自粛していたので、

実際は2ヶ月ではなくもう4ヶ月近く、

自分でいうところの”自由”はなかったことになり、

恥ずかしながら告白するとぶっちゃけ限界が来ていた。


こんなに長く飛行機に乗っていないことはいつだったか覚えていない。

こんなに長く部屋に閉じこもっていたことなどおそらく人生で初めての経験だ。


もちろん、ポジティブに捉えて新しいことをしようよ、とか、

こんなときだからこそ、こんなときしかできない家の中のことをやろうよ、とか、

みんながSNSで書くようなことは全部やったけど、

ここだけの話、楽しめたのは2週間程度。


1週間に1回自由がある、なら大丈夫だったかもしれない。

いや、それでも嫌だ。


自由を奪われることに人一倍敏感なタイプとしては、

子供の手前表情に出さないよう努めていたつもりが、

ストレス性頭痛やストレス性蕁麻疹となって表面化し始めていた。




不憫でならなかったのは子供。

体力が有り余ってる年齢の子供にとって家から出てはいけないというのは、

正直3日でも辛い。

本当によく頑張ったと思うし、マイクラとSwitchとYoutubeとNetflixを作ってくれた偉い人、

本当にありがとう。

これらなしにはどうしても子供を退屈させてたと思う。

これらがなかった自分たちの子供時代で起きていたとしたら考えるだけでも恐ろしすぎる。

隣に友達がいるかのように音声チャットしながら冒険出来る時代で本当に良かったと思う。

部屋から出れないからこそインドアで出来る楽器など、めきめき上達していたのも誇らしい。





フェーズ2に入ることで、友達にもようやく会える。

5人までの集まりだけど。


プールも開放されるし、公園もビーチも開放だ。


こんな当たり前のことが当たり前じゃなかった過ぎて、

もう嬉しすぎる。

”自由”は斯くも素晴らしい!




随分活気が戻るだろうけど、もう二度とこんな自粛生活は嫌なので、

第二波とか来ないでくださいお願いします。


そして、早く、自由に諸外国へ飛べるようになってほしい。

色んな国へ気軽に飛べるのがシンガポールの魅力のひとつなので。


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シンガポールからすぐの、いつかのテンガ島












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自分にも40歳がやってきた。

We don’t stop playing because we grow old;

we grow old because we stop playing.

​​何かを始めるには良い歳だ。

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