シンガポールの物価上昇(109)
- K

- 2022年8月20日
- 読了時間: 4分
上がっている。
なんかほんと最近、物価が上がったなと思う。
もうシンガポールに住んで、丸12年が過ぎた。
その間徐々に上がっていったのか、というと体感ではそんなことはない。
つい4-5年前までは物価が上がったなぁなんて思ったことがなかった。
なんせ12年前でもシンガポールのホーカー以外で食べるちゃんとした外食は、
日本よりも遥かに高かったのだから。
どこで気がついたかというと、タクシーだ。
なんかコロナ禍に入り、移動をしなくなってしばらくタクシーにも乗らない時間が続いたので、
感覚が遠のいていたので気づかなかったのだが、
コロナ禍が終わってまたタクシーに乗り始めて、あれ????っと感じたのだ。
恥ずかしながら、12年以上も住んでいながら、
シンガポールで電車(MRT)に乗ったことは数回。
誰かが乗るといったので一緒に乗ったという経験であり、自分から乗ったことはなかった。
恥ずかしながら、バスもだ。
シンガポールでバスに乗ったことは電車に乗った回数より少なく、
おそらく1回が2回だと思う。
なぜかというと、タクシーが激安だったからだ。
日本でタクシーに乗る感覚とはぜんぜん違う。
シンガポールではタクシーは普段遣いできる便利でお安い移動手段だったからだ。
それがなんと、
ここ1ヶ月ほど、バスと電車を駆使して移動できるほど、
バスと電車を勉強したのだ。
理由はタクシーの値上がりだ。
ほんとびっくりするほど値段が上がっている。
体感では、コロナ禍以前、というか4年ほど前までは、
ちょっとそこまで、という距離では10ドルすることなどなかったのだ。
5ドルとか6ドルでちょっとそこまでいけるし、
少し遠くに行くな、というときでも10ドル程度。
時間帯によっては稀に14ドルとかもあるが、それは相当混み合ってる時間帯だ。
なんならセントラルエリアから空港まで行くのに23ドル程度だったし、
30ドルもあればどこに行けるんだ、くらいの感覚だった。
それが今、体感では2倍以上だ。
実際、過去のレシートと今のレシートを比べてみても2倍どころではない。
とにかくタクシーが混んでいるというのもあるのかもしれないが、
いまやちょっとそこまでという距離でも10ドル以下など見かけない。
15ドルとかが普通だ。
で、ちょっと混んでる時間になると、ちょっとそこまでで20ドルを超えてくる。
なんなら、ちょいと遠くだなという距離で30ドルオーバーがあるのだ。
さらに、混んでいる時間なら仕方がないか、という今までの感覚ではない。
なんなら混んでいる時間のほうが多いから、安い時を見かけることのほうが稀なのだ。
ここでいうちょいと遠くだなというのは、時間にして15分までの移動だ。
ちょっとそこまででいうと5-10分程度の移動だ。
こうなってくると、
もう、ちょっとスーパーへ買い物に行くとかでタクシーに乗っている場合ではない。
近所のスーパーへ行くのに15ドルとかかかるのだから。
ちょっとそこまでご飯食べに行くのにタクシー乗ってられない。
だって片道で15ドルとかなんなら20ドルかかるのだから。
往復で30ドル超えるとなってくると、
いままでの感覚では乗れない。
1日に移動が何度か重なると、その日タクシー代金が100ドルを超えた、
というあたりで、
私の中の何かが変わって、バスと電車に乗ってみようと思ったのだ。
昔バスとか電車に乗ったとき、
おぼろげな記憶だがEZ Linkという専用のカードがあって、
それでタッチアンドゴーしたはずだ。
だが、いまや非常に便利になっていて、
持ってるクレジットカード(VISA)や、なんならアップルウォッチで乗れる。
なんだ、便利じゃないか。
これならもっと利用してもいいな。
などと思い始め、
さらには、GoogleMapさえあれば、後何分でバスが来るとか、
何番のバスに乗ってどこで何番のバスに乗り換え、なども当然すぐわかる。
昔は専用のバスアプリみたいなもので調べていたような、もちろん私ではなく、
誰かが使っているのをみたような、そんな感じだったが、
ホント便利になったものだ。
ということでバスとか電車に乗ってみて思うことは、
安い。
1ドルしない場合まである。
タクシーと違って無駄な時間が多いが、
別にこちらはそんなに急いでいないのだから、
その無駄な時間も気にならない。
歳をとったのだろうか。。。
あと、家賃もタクシーに負けず劣らず、恐ろしい高騰ぶりなのだが、
それはまた今度。
ちなみに、
シンガポールの消費者物価指数は、
2010年 87.41
2022年 105.69
なので12年で20%程度しか上がっていないわけだが、
もとが安かったタクシーに関しては、こんなものではないということか。
さらにちなみに、
シンガポールの一人当たりの購買力平価GDPの推移は、
世界経済のネタ帳で見てみると以下のような感じ。

ガッツリ上がっている。
なので、この程度の物価上昇など物ともせず。
日本は知っての通り横ばい続けている。

2010年、75,389.75ドルで世界5位だったシンガポールの一人当たり購買力平価GDPは、
2021年、116,487.05ドルで世界2位になったわけだ。
2022年は、131,580.17ドルになる予想だ。
2010年、35,535.22ドルで世界31位だった日本は、
2021年、44,738.55ドルで世界36位になった。
そら日本へ旅行すれば、何でも安くて天国なわけだ。



