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シンガポールで子供用に銀行口座開設するには(118)

  • 執筆者の写真: K
    K
  • 2022年12月15日
  • 読了時間: 6分

子供にお小遣いを上げる年齢になってくると、

どうしても子供用に口座が必要になるもの。

うちも小学生の頃に銀行口座を作ってあげたくて、

当時シンガポールのどの銀行で作るか調べたものだ。


シンガポールでどこにでも支店やATMがあるという点では、

DBS Development Bank of Singapore(シンガポール開発銀行)

UOB United Overseas Bank(大華銀行)

OCBC Overseas Chinese Bank Corporation(華僑銀行)

この3行だろう。

ちなみにDBSは、

POSB Post Office Saving Bank(元郵便貯金銀行)

と合併しているため、どちらのブランドでも同じだ。


そしてその3行それぞれに、子供用の銀行口座が用意されている。


DBS(POSB)は、以前は、

ePOSBkids Account だったように思うが、

いまは、POSB My Account とか Joint-Alternate My Account とかいうものになっているようだ。

16歳以下の子供が対象で、最低預金額は0ドル。

口座維持手数料毎月2ドルは16歳になるまではかからない。


UOBは、UOB Junior Savers Account

16歳以下の子供が対象で、最低預金額は500ドル。

それを下回ると毎月2ドルの口座維持手数料がかかる。


OCBCは、OCBC Mighty Savers Account

16歳以下の子供が対象で、最低預金額は0ドル。

口座維持手数料はなし。


どこでも大差なしなので、

POSBを選んで子供を連れて口座開設しにいった。

当時のシステムでいうと、

親のDBSまたはPOSBの口座に紐づける形で、

子供名義の口座が作れる、というもの。

ATMカードも子供の名前で発行してもらえる。


で、無事開設して毎月お小遣いを振込み、しばらく使用してみてわかったことは、

まず子供が子供だけでスマートフォンのアプリ等で、

自分の残高や履歴を見る手段がないということ。

子供がいま自分でいくらお金を持っているかわからないわけで、実に不便だ。

そして、もうひとつは、ATMカードにVISAとかMASTERがついていないこと。

支払いはNETSというシンガポールいにしえの決済システムのみ。

NETSで払うかATMで現金をおろして現金払いするか、この2択ということだった。


シンガポールでも海外旅行中でも、せめてVISAかMASTERは欲しいところ。

そしてせめて自分のスマートフォン上で自分で残高確認はできて欲しいところ。


この点を考えて、

しばらくのちにシンガポールで使えるようになった、

Revolut というサービスに口座開設をした。

Revolutは5-6年前?もっと前かも、にヨーロッパでいろいろでき始めた、

チャレンジャーバンクという類のサービスで、

イギリスのRevolut、同じくイギリスのMonzo、ドイツのN26、など、

実店舗を持たずに便利なアプリでサービスを提供している。

自分でも昔ドイツに出張した際、N26の口座開設をしたとき、

何もかもがオンラインで完結して感動したものだ。

最後にオンラインビデオ通信で軽い質疑応答があり、すぐに口座開設できた記憶がある。


で、Revolutがシンガポールでもサービス開始ということで、

自分で使い始めたわけだが、しばらくすると、自分に紐づけて子供用の口座が作れるようになった。

無料版では子供1人分。

有料にすれば最大5人分まで作れる。


で、子供2人なので、自分が長男を、妻が次男を紐づけて口座を作ってみた。

するとこれが実に便利で、

子供は子供のスマートフォンでアプリで残高も履歴もなにもかも確認できる。

親はRevolutにクレジットカードとか銀行送金とかでトップアップでき、

それを子供の口座に即時送金可能。

そして、MASTERのデビットカードも発行してくれる。

これでどこでも決済出来るぞ、と。

電車もバスもこのデビットカードで乗れちゃうぞ、と。

しかも親は親のアプリ上で子供がいつどこで支払いをしたのか、

すべてリアルタイムで見れて、便利極まりない。


と思ったら落とし穴があった。

まず、このデビットカード、なんとシンガポール国内ではATMでお金が引き出せない。

海外ではまだ試したことがないが、

クレジットカードでトップアップしたお金は引き出せない、というルールだそうだ。

銀行送金したお金は引き出せる、と記載を見つけたが、まだ試していないのでなんとも。

シンガポール国内では銀行送金したお金も引き出せなかった。


ということで、Revolutは、

スマートフォンで子供が残高確認可能。

MASTERのデビットカードで子供がいろいろなお店で支払い可能。

だが、現金を引き出せない。


ちょうど痒いところに手が届ききらないのだ。


自分としてはシンガポールで現金を使ったことなどもう何年もないのだが、

子供は現金を使うことがたまにある。

RevolutのMASTERデビットカードは、店舗によっては決済拒否されることもあり、

そんなときは友達にお金を借りることになったりもする。

そして友達にお金を返すときに、友達もRevolutの口座を持っているとそのまま送れるのだが、

Revolutがシンガポールにそこまで浸透していないため、

口座を持っている子供は非常に稀だ。

結果、現金で返すみたいなことがたびたび起こっていた。


Wiseも便利だし、YouTripも便利だけども、子供用ということではない。


で。

解決策がないまま時が過ぎていたところ、

先日初めて知ったのだが、

Paylahアプリが子供に対応している、知らんまに。

これはいつから対応していたのか。。。


Paylahというのは、

DBS銀行が始めたサービスで、

いわゆるQRコード決済が出来るアプリだ。

QRだけじゃなく、電話番号だけでも他人にお金を送金可能だ。

DBSの口座と紐づけることで、DBSのアプリ内でPaylahにトップアップ可能。

シンガポールではPaynowという同じくQRや電話番号で決済するサービスができ、

一般的にはPaynowを使っている人が多いが、

PaylahもPaynow支払い用QRに対しても支払えるため、Paylahアプリを使ってる人も多い。

ホーカー(屋台)など、カード決済できない場所で、

このPaylah重宝している。

他にもQRコード決済アプリは、

Singtel Dash、Liquid Pay、Kris+などなどあるが、便利というわけではなく日頃使っていない。


で、そのPaylahがあれば、友達にもPaynow送金出来るし、

RevolutのMASTERデビットカードで支払い拒否される店舗でもQR決済出来るし、

自分のPaylahアカウントを子供のスマートフォンに入れてみようか、などと考えて、

いじってたら、

なんと、Paylarアプリに、

「親のSingpassで子供用のアカウントを作る」

という選択肢があった。


Singpassというのは日本で言うところのマイナンバーみたいのもので、

シンガポールに住む上でなくてはならないデジタルIDだ。

あらゆる政府系サービスにアクセスする際に、

Singpassログインというものを使う。

政府系だけじゃなく、最近では様々なサービスでもSingpassログイン出来るようになってきた。

なんせめちゃくちゃ便利なものだ。

ちなみに15歳以上になると申請可能。


さておき、

「親のSingpassで子供用のアカウントを作る」ボタンを押して、

Singpassでログインしてみると、

なんと子供2人の名前が出てきて、どちらか選ぶ画面に。

選ぶと自動で子供のプロフィールが記入され、

あとは子供の電話番号とメールアドレスを記入するだけ。

で、パスワードを設定したら、もう完了。


さっそく子供のPaylahに自分のPaylahからお金を送金してみると、もちろん即時着金。

これなら、シンガポールでの普及率も高いので、

子供の友達もPaylahアカウント持っている、もしくはいまから作るだろう。

もう子供も現金を使わずに生きていける。


ということで、

普段はRevolutを使い、

Revolutのデビットカードが拒否された場合は、

PaylahでQRコード決済。

友達間のお金のやり取りはPaylah。

しばらくこれでやっていこう。


結局POSBの子供用銀行口座は、一番使われない存在に。

使用用途としては、

Revolutの預金上限は国で定められていて5000ドルまで、Paylahは親の設定で999ドルまで、

ということになっているので、

それを超えるお金が貯まった場合はPOSBに預金する、という使い方。

バイトとかし始めると5000ドル貯まることもあるのかな。



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ミャンマーのインレー湖の夕焼け。10年ほど前。



















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