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親の服を借りる子供たち(115)

  • 執筆者の写真: K
    K
  • 2022年12月5日
  • 読了時間: 2分

自分の時代にこんなことあっただろうか。

自分の少年期を振り返ってみると、

親の服を借りて出かけたいなんて気持ちは、全くなかったに違いない。

なんなら、親の来ている服なんてカッコ悪くて仕方がない、などと思っていた。


世代で価値観が違いすぎたのか、なんなのか。

そして自分の父親の若き頃の写真とかを見るに、

決してダサい格好をしていたわけではない。

その時代の流行りの格好をしている写真ばかりだった。

おしゃれに気を使うタイプの父親だったと思う。

にも関わらず、親の服など借りたいという発想すらなかったのだから、

やはり、価値観なのか。


そして自分も40歳を超え、

見事におっさんになり、

多少こだわった服を少数もつだけで、服を買いたいという欲求もなくなってきて、

年々、クローゼットの中身は減っていく。


その一方、息子たちがティーンになり、

背も伸びたことで服のサイズはもはや自分と変わらない。

すると、

「この服着ていい?」

「この靴履いていい?」

と、なんと子供が親の服を着ていく、という現象が起き始めた。


もちろん、全然いい。

むしろ着ていない服や靴をどんどん活用してくれてエコ。

いままで子供に服を買っていたわけだが、

自分のクローゼットから出ていくことで、買うことがなくなってきた。


シンガポールなのだから、Tシャツと短パンでしょ、という話なのだが、

違う。

冬の国へ出張するとき用に、パーカーのセットアップとか、長ズボンなど、

いわゆる秋冬服もある程度持っていたわけで、

なんと、息子たちにまずこれから取られた。

ティーンは暑苦しいシンガポールでフーディーを着たがる傾向がある。


というわけで、自分のクローゼットはスカスカだ。


自分の少年期にはなかった価値観だけど、

息子と服をシェアするという体験は、実に悪くない。

いや、むしろ楽しい。


自分としてはこれからも太ったりして体型が変わる予定はないので、

息子が身長を抜いて遥かにデカくなるまでは、

楽しめそうだ。



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シンガポールでMaroon5のライブ。会場広すぎ。



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自分にも40歳がやってきた。

We don’t stop playing because we grow old;

we grow old because we stop playing.

​​何かを始めるには良い歳だ。

© 2019 Time to move on. - 40歳がやってきた

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