子供が勉強をする意味(127)
- K

- 2023年2月23日
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結論は、脳みそのトレーニングだ、と答えている。
ChatGPT等のAIが想定外の進化を遂げたことによって、
将来求められる仕事やスキルは、いよいよ想像がつかないということがリアルになってきた。
求められるスキルが変わる以上、教育も変わっていく必要があるのは当然だが、
矢継早に進化するAIは、人間に求められるスキルをどんどん変えていくだろう。
そんなよくわからない未来のことを想定して、いま教育はこれだ!などと言い切れない。
なので、いますぐ教育が変わるはずもない。
この過渡期に学生として育つ世代は、幸運なのか不運なのか。
いま暗記させられていることは、将来生きてくるのか。
そんなよくわからないものに、時間を使い続ける意味があるのだろうか。
その学生を持つ親世代は、幸運なのか不運なのか。
高い高い学費を払って、インターナショナルスクールに入れたとして、
その教育が将来生きてくるのか。
そんなよくわからないものに、大金を払い続ける意味があるのだろうか。
とはいえ、それをうまく解決する道も見当たらない。
親も子供も悶々としながら、
明日も子供は学校へ行き、親は弁当を作って送り出す。
という状態の人って、実は話してみると割りと多い。
あぁ、皆、そこは悩むポイントなんだな、と、
仲間がいることに多少の安心感がある。
なぜ勉強するのか?
という疑問から遥かに遠いところにあった我々昭和生まれ40代の教育制度を、
今自分の子供に与えたいとは思わないので、
消去法的な選択で、今の環境を親として用意しているが、
ベストな選択をしているという自信はない。
ただし、一つのことだけは間違っていないと認識しているので、
絶対無駄にはならないよ、と子供には話す。
それが、「いましている勉強は脳みそのトレーニングである」ということ。
百獣の王、武井壮さんがあらゆるスポーツをしても人より秀でている理由は、
「自分が思った通りに自分の身体を動かせる」からだ。
「オトナの育て方」という動画で話されていたように、
「真横に手を伸ばしているつもりでも少し上だったり少し下だったりする」
「真横がわかるようにトレーニングする。すると真横の少し上、少し下、もわかるようになる」
「そうすると、自分が思い描いている通りに身体を動かせるようになる」
これは本当に真髄だと思っている。
水泳もきれいなフォームで泳ぐから水の抵抗がなく速く泳げる。
でも、自分ではきれいなフォームで泳いでいるつもりでも、ビデオで見てみると全然だめ。
正しく動かしているつもりでもその通りには動いていないのだ。
そうなってくると、重要なのは、泳ぐこと、以前に、
思っているとおりに自分の身体を動かせる、これを真っ先にマスターすることだ。
どんなスポーツをするにしても同様なので、実に万能な、真髄だ。
いま子供が勉強することは、どういう意味があるのか。
それはこの武井壮理論と同じことだと思っている。
毎日、何かで、考えて、
考えて考えて考えて、
脳みそをぐるんぐるん回して、トレーニングをする。
将来、どんな仕事があって、どんなスキルが求められるのか、
全然わからないけども、いま脳みそをぐるんぐるん回して考える力をつけまくっておくことは、
万能で真髄だと。
neuroplasticityだ。
脳が経験に応じて形態や機能を変化させ、新しいつながりを形成する能力。
つまり、脳は考えることによって鍛えられ、
柔軟に変化し、その経験によって成長するということ。
これをいまやっているんだよ、と。
だから、毎日、いろいろなことを考えてね、と。
幸いにも、我々昭和生まれ40代が受けてきた点数至上主義暗記教育とは違い、
インターナショナルスクールでは毎日生徒に考えさせる教育が主軸にある。
それが子供にとって幸せな環境であると信じている。



