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プランBを常に考える癖(139)

  • 執筆者の写真: K
    K
  • 2023年5月23日
  • 読了時間: 4分

とはいえ、プランBが常にある、という状態を作ってきた。

そう上手くは行かないときももちろんいっぱいあったけど、

常に「こういう場合プランBは、」ということを考える癖がついている。

実際どうするのかは別として、この癖を持つことはオススメだ。




若くして起業したというのもあるし、

30代で家族連れてシンガポールに移住したというのもある。




起業したという部分でいうと、

リーマンショック等の外部要因でビジネスが大いに左右される、

という経験をしたことは大きい。


海外移住という部分でいうと、

移住先の国からビザをもらえなくなって強制帰国した人を見た、

という恐怖があったことは大きい。




自分ではどうしようもない天災のようなものによって、

自分のライフスタイルが簡単に潰れるということを、痛感したということだ。

これが独り身であればそれはそれって感じになるかもしれないが、

妻と子供がいると簡単に潰している場合ではない。

リスクを取る必要がない大切な人に対してリスクが大きすぎる。




起業せずに大手企業に就職したまま、海外移住もせずに日本に根を生やす、

という生活だった場合、

プランBを考える癖はつかなかったと思う。

目に見えるリスクが少ないからだ。


会社が倒産するというリスクが実際にはあったとしても、

大手企業の場合、そんなにリアルではない。

仮に倒産したとしても、住む場所を強制的に追われるわけではない。




海外居住の場合、

究極的に言うと、その国の国籍を取得しない限りは、

突然追い出されるリスクは常に付きまとう。

うちは子供が男の子ということもあって、

シンガポールで永住権を取得することにも迷いがあった。

永住権を取得することによって子供は高校卒業後に2年間兵役につくことになる。

その年代の2年はでかい。

2年というと、会社作ってバイアウトすることもできてしまう期間だ。


シンガポールに移住した2010年当時、

まだ外国人の永住権取得はそんなにハードルは高くなかった。

が、その迷いがあったことで、

永住権の申し込みをしないまま随分と時は過ぎた。

そうこうするうちに、永住権の取得は非常にハードルの高いものになり、

さらには就労ビザ(永住権じゃない人がシンガポールに住む場合多くはこれ)を

維持することもだんだんハードルが上がってきて、

就労ビザを維持できずに日本に本帰国する知人が出始めた。

いま日本の元気な若手富裕層がシンガポールじゃなくてドバイに移住する傾向があるのは、

シンガポールのビザ取得・維持がなかなか一筋縄ではいかないからだろう。




我が家は子供の教育のことを考えると、

少なくとも子供が高校卒業まではシンガポールのインター校にそのまま通わせるだろう。

ということを考えると、ビザを切られるリスクは減らさなければならない。

兵役の2年は逆にポジティブに捉えよう、2年間の精神修行肉体修行だと考えよう、

そんなふうに気持ちが切り替わり、子供とも相談の上、

永住権を申し込み、無事取得できた。


もちろん永住権があったからといって、これも5年毎に見直しがあるゆえ、

100%シンガポールに住み続けられるという保証はない。

が、就労ビザよりは遥かに安定している。

これを100%にするには、シンガポール国籍を取得するしかない。

が、この場合、日本国籍を捨てることを意味するのでこれはこれで。

(シンガポールも日本も二重国籍は認めていない)

(日本国籍は捨てても日本人の場合国籍復活はイージーモード)



まぁそういうこともあって国籍取得まではまだまだ悩ましいところだ。

とはいえ、

シンガポールの永住権を切られたとしても我が家としては日本で子育てをする気はない。

そうなるとシンガポール以外にも住める国は作っておいた方がいい。

最悪の場合のプランBだ。


という考えから、

シンガポール以外にも複数国の永住権的なものを取得してきた。

すぐ住めるという意味で不動産も複数国で購入した。




自分ではコントロール不可能な、

最悪のケースが起きた場合に、

はずせるもの、はずせないもの、を考えて、

プランBを作っておく。


いい意味でも悪い意味でも予想通りにいかない人生を楽しみながら、

一方でプランBを常に考える。


奥の手を使うときにはさらに奥の手を持っている。

くらいのつもりで、はずせないものを守る。

そういう人でありたいなと願いながら、今日も人生に振り回される楽しさ。



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シンガポールのその辺の公園に咲く色鮮やかな花。



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自分にも40歳がやってきた。

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