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iPhone15 Pro Maxを使ってみて(160)

  • 執筆者の写真: K
    K
  • 2023年11月17日
  • 読了時間: 6分

予約開始当日、10分前から息子と二人でそれぞれのPC前で全裸待機し、

なんとか発売初日に入手する権利を得たiPhone15 Pro Max


自分としては5年間使い続けたiPhoneXS MAXぶりのiPhone新機種。

実におなじiPhoneを5年間も使い続けたのは人生で初めてのことだった。




2010年にシンガポールに来てからというもの、

iPhone3 から始まって新機種が出るたびに買い替えてきた。


マイナーアップデート機種を飛ばしたことはあっても(Sとか)、

メジャーはすべての機種を触ってきた。


しかし、iPhone5あたりで、飽きていたことは否めない。

ワクワクするような新しさを感じることがなくなったからだ。


物理ボタンがなくなったiPhoneXには多少ワクワクしたものの、

まぁその程度だった。


だからiPhoneXS Maxも40歳の誕生日プレゼントに友人がくれたものであって、

その頃から自分で買うことに関してはもう興味がゼロだった。





そして今回、5年使用してさすがに電池交換しても電池が限界にきていたし、

全面ガラスもヒビが入って危険みが出始めてたこと、

なによりもGPSが荒ぶっちゃって、

ハチャメチャすぎる場所を指すようになってしまったことが決定打だった。


GoogleMapで今自分がどこにいるのかさっぱりわからないのはきつかった。


USB Type C対応も魅力だった。


当日、久しぶりにワクワクしながら設定したものだ。




そこからiPhone15 Pro Maxを1ヶ月以上使用してみて。

自分にとって良かった点。

  • 電池持ちが良い(以前のが悪すぎただけ)

  • GPSがちゃんと動く(以前のが壊れていただけ)


信じられるだろうか。


5年ぶりに新機種にしたにも関わらず、

実にこの2点しか感動していないのだ。


もう、一般的な使用に対しては、

iPhoneに改善点は現状なく、新しい何かを触るワクワクは期待できないのだろう。。。




さすがにカメラは5年前のモデルと比べて大いに改善されているだろうと思っていた。

でもそれすら、非常にがっかりするものだった。




iPhoneだけを使ってきた人には、感動する仕上がりなのかもしれないが、

自分はカメラ用のスマホとして長年HuaweiのPシリーズを愛用して来た。


HuaweiのPシリーズは最新でいうとP60だが、

自分が使ってきたのはP30とP40シリーズの最高峰モデルで止まっている。


というのも、これが十分に、いや、すこぶる美しい写真が撮れてしまうゆえ、

新機種を試したものの購入に至らなかったからだ。





このHuaweiのP40 のカメラは何がすごいかというと、

超絶ど素人が、フルオートでシャッターボタンをタップするだけで、

玄人っぽい味のある写真が出来上がってしまう点だ。


ボケ感の自然さと言ったらもう、iPhoneが子供の玩具に思えてしまうほど。

色合いもスマホユーザーがSNSに投稿したくなる鮮やかなコントラスト控えめな、

HDRが自然に効きまくりの画像がいとも簡単に撮れてしまうのだ。


しかも超広角で撮ったとしても端っこに写った人の顔の歪みはほぼ完璧に修正される。

写真を撮ったあと2秒後くらいに、暗い背景を明るくし、人の顔を更に明るくし、

AIが現代のニーズに合った現像をしてくれる。


決して空間が歪むような編集や、アホみたいに目がでかい漫画のような顔に修正するわけではない。

あくまでも「少し肌が明るく」程度であって、

いわゆる「SNS用やりすぎフォトショ」ではなく、

「プロっぽい現像」を自動でやってくれるという点が素晴らしい。


ちなみに夜のBBQとかでも非常に明るい写真が撮れてしまうので、

写真を共有する友達にはいつもとても喜ばれていた。


P40 は2020年の機種だ。

P30 に至っては更にその1年前、2019年の機種だ。

それなのに、この当時から素人が玄人っぽい写真を撮れちゃう機能としては極めて抜群だった。





今回、iPhone15 Pro Maxはさすがにこの2020年機種のP40 を上回る写真が撮れると期待していたら、

撮ってみれば玩具レベルのボケ感から少し改善しているものの、

いまだに丸っと切り抜いたかのような不自然なボケ

嘘やろ。。。

超広角で撮ってみると端っこに写った人の顔は恐ろしく歪んだまま

嘘やろ。。。

夜撮ってみると、撮れてるには撮れてるが、、、きれいな夜には程遠いものだ。

これは、、、。




ちなみに、自分はプロのカメラマンでは全くないが、

一眼レフやミラーレスなど、レンズ交換カメラを毎日持ち歩いていた程度には、

写真好きである。


フォクトレンダーの明るいレンズが好きで、

マニュアルフォーカスで不便にも関わらず、

どんな場所にも持ち歩きマニュアルフォーカスでその場その場の思い出を切り抜いてきた。


基本、編集はしない主義だったがここぞという画像はPhotoshopやLightroomで現像していた。

なので、写真や映像ど素人な人よりは多少の知識がある。




そんな自分が思うに、

iPhone15 Pro Maxは、一般的なユーザーにとって明らかにオーバースペックなのだ。


「革新」を、写真や映像クリエイター対象に考えているので、

素人には全く使いこなせないだろう。


iPhone15 Pro Maxは、

クリエイターがRAWで撮ってLutあてて手軽に高級機材でとったような映像を作れる、

そんなカメラだけど、

素人はそんなことするだろうか。

一体誰向けのカメラなのか。


素人はタップして写真を撮ってそれをすぐSNSにアップ、

Instagramなどにあるフィルタで多少色味をそれっぽくする程度じゃないのか。


その場を楽しんでいるのに、その場で共有したいのに、

わざわざ後でRAWをiPadやPCで現像してから、みんなに共有、

なんてしないだろう。




一般ユーザーにとっては撮った写真がそのまま素晴らしいことが正義だろう。

何も編集しなくても鮮やかな明るめの色味の、自然なボケ感の、白飛び黒飛びしない、

肌が綺麗に明るい、バエる写真、

ここにニーズがあるのだろうに。




消費者のニーズと別のところで開発者は突き進んでしまう、

この現象は往々にして起こりがちなことで。


キンコン西野さんの著書にもあったが、

ガラケーの最後の方はもう、重さを1gでも軽くする方向が、

メーカーの「革新」とされていた。

けど、ユーザーはそこにジャラジャラとアクセサリーを付けて持ち歩いていた。

重さなんてどうでも良かった。

ユーザー側とメーカー側のズレ。


いまのiPhoneはまさにこのズレた革新が続いていて、

一般ユーザーにとっては大いにオーバースペックだなぁ、と、

感じずにはいられない。




試しに、写真ど素人の妻に、

全く同じ条件化で同じ場所を、

Huawei P40 と iPhone15 Pro Max でそれぞれ撮って、

編集せず見せ、どっちがいいと思う?と聞いたところ、

即答でHuawei P40の写真を選んだ。


こういうのでいいんだよ、の典型的なパターンだ。

いや、こういうので、というと失礼だ。

少なくともHuaweiの自然なボケ感は、

iPhoneの数年先を歩いていると思う。




せっかくiPhone15 Pro Maxだけを持ち歩いて生きていけると思っていたが、

いままだ、Huawei P40をカメラ用スマホとして持ち歩いている。


目で見る景色よりもきれいな写真が編集無しで撮れる、

そんな自然なウソ写真をその場で皆に共有して喜ばれている。


あんなに愛したフォクトレンダーを持ち歩かなくなった男。




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早朝の飛行機雲。iPhone15 Pro Maxで。




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自分にも40歳がやってきた。

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​​何かを始めるには良い歳だ。

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