大阪都構想再び否決(082)
- K

- 2020年11月2日
- 読了時間: 3分
2015年に否決された大阪都構想。
5年の月日を経て再度その是非を巡って住民投票がおこなわれたわけだけど、
2020年、今回も否決という結果になったというニュース。
変化を嫌う人が多かった、という結果なのだろう。
もともと大阪在住者として、あーやっぱりな、という感はある。
いま大阪に住んでいる人は大阪に住み続ける人が多い気がする。
大阪が決して退屈な街ではないからだろう。
東京を毛嫌いしている人いたりして、割と地元愛が強かったりする。
完全に個人的な見解だが、大阪の人は大阪を出るとき、
東京とかを飛び越えて海外に住んじゃう、みたいな人が多かったり。
大阪に住み続けるのか、日本を出てしまうのか、みたいな部分があって面白い。
皆がどうかはさておき、自分自身、
シンガポールしかり、その他の外国でも、
知り合った日本人が大阪出身(関西出身)というケースは、
なかなかの割合だ。
大阪に住み続けている人は、
変わらない大阪が好きなのかもしれない。
自分も東京より大阪が好きなのは間違いない。
すこぶる楽しい街だ。
いろんなデマ報道だとか、
大阪都構想への妨害行為とか、
既得権益層などによる圧力はあったと言われているけども、
もっともっと大阪市民が、現状に不満があり、
皆が「何かを変えなくてはいけない!」って思っていれば、
そんなことなど関係なく可決されたはずだ。
デマで揺れる時点で駄目なんだろうし、接戦の時点で駄目なんだろう。
圧勝するべきなんだろうと思う。
あと、一点残念だなと思う点は、
高齢者層の反対多数に引っ張られたということ。
以前にも何度か書いているけど、
瀧本哲史氏の著書にあるように、
「パラダイムシフトとは世代交代だ」ということがまた証明されてしまったからだ。
天動説から地動説に変わった理由は、説得でも論破でもなく、世代交代でしかなかった。
多数派の天動説の人が寿命で死に、
若い少数派だった地動説の人が人口動態的に多数派になって切り替わった、というものだ。
本当に身も蓋もない。
瀧本氏いわく、
「新しくて正しい理論は、いかにそれが正しくても、
古くて間違った理論を一瞬で駆逐するようなことはなくてですね、
50年とか100年とか、すごい長い時間をかけて、
結果論としてしかパラダイムはシフトしないんですよ。」
今回の出口調査結果を見ると、
10代 : 賛成46% 反対54%
20代 : 賛成51% 反対49%
30代 : 賛成55% 反対45%
40代 : 賛成56% 反対44%
50代 : 賛成51% 反対49%
60代 : 賛成47% 反対53%
70歳以上: 賛成39% 反対61%
全体としては、非常に僅差で 賛成49.37% 反対50.63% とのこと。
もう、見たまんまだ。
60代、70代、それ以上の歳で大阪に住み続けていて、
何かを変えるなんて、
今更億劫でしかないだろう。
この重しというか分厚い蓋というか、
これが無くならなければ変化は起きないということか。
実にワクワクしない証明だけど、事実なんだろう。
だがしかし、以前書いたような老化しない時代が来るまでの間は、
逆に言うと必ず世代交代は起きるわけなので、
願い続ければ必ずパラダイムはシフトするということだ。
いつか圧勝するような変革期がくるのだろう。
なんにせよ、世は諸行無常。
世の中が変化しているのだから、行政が変化しないままうまく機能するわけがない。
大阪都の是非はさておき、
現状維持ではなく良い方に変革されることを願う。



